編み物の技法〜ニットの裾の編み方について

ニットの裾に注目してみましょう

編み物資格を通信講座で取得できる諒設計アーキテクトラーニング 

何気なく着ているニットのセーターですが、裾や袖口に注目してみると、いろんなデザインがあることに気づきます。きゅっと細くなっているものもあれば、そうでないもの、広がってフレアになっているものなど様々です。裾のデザインは全体のシルエットにもかなり影響を及ぼしてくるのでニットの大事な要素の一つです。言うなれば、縁の下の力もちのような存在といえます。そんな裾について、今回は、基本的な5つのデザインと、その特徴をご紹介します。
編み物資格を通信講座で取得できるSARAスクールジャパン

1×1リブ編み

ニットの裾と聞かれて、まずこのデザインを思い浮かべるてくるひとは多いと思います。左右に伸縮性があり、裾や袖口をきゅっと細くしてくれます。だらつかずある程度の強度で止まってくれるので、ニットならではの丸みのあるシルエットをつくることができます。オーソドックスなニットを作りたいときにもおすすめです。また、やわらかく縦に出る線も細いので、すっきりとしたデザインや薄手のニットなどにもよく合います。

2×2リブ編みと2×1リブ編みの違いについて

続いて紹介するのは、2×2リブ編みと2×1リブ編みです。一見すると見た目はあまり変わらなくみえますが、詳しく見てみれば違いに気づくと思います。2目の縦線の間にある目数が2×2リブ編みは2目、2×1リブ編みは1目となっています。そして、特徴にも違いがあります。実は、2×2リブ編みのほうが左右の伸縮が弱く、2×1リブ編みのほうが強いとされています。2×2リブ編みをしてみたら、思っていたより締まらなかったと感じたという経験がある方もいるのではないでしょうか。見た目は、どちらも1×1リブ編みより縦の畝が太くなるので、厚手のニットやメンズニット、ケーブル柄などの重厚感がある時は2×2リブ編みや2×1リブ編みにしてみると、全体のバランスがとれてとてもいい仕上がりになると思います。

袋編み

まっすぐにそのままカットソーの裾のようになっているのが袋編みです。特徴はなんと言っても縮まらないことです。プルオーバーを編む時に使うと、Tシャツやカットソーに近いシルエットになり、カーディガンを編む時に使うと、ジャケットに近いシルエットにすることが可能です。トップスに限らず、スカートやパンツの裾にも使えます。考え方としては、縫製する時の三つ折りの裾処理と同じ感じです。また、シンプルなものが好みの方にはおすすめです。
編み物資格を通信講座で取得できる諒設計アーキテクトラーニング 

模様編み

裾に透かし編みなどをほどこしたり、目数を調節してフレアにするなどをして模様を入れた編み方です。女性用の薄手のニットやキャミソールタイプのニットなどの裾に模様編みを編むことによって、可愛らしさや軽やかさがでてきてニットが引き立ちます。

ニット製品を作ってみて、何かが違うと思ったら、それは裾のデザインが影響しているのかもしれません。裾にどのタイプの編み方を持ってくるかで編んだニットの印象が全く違うものになるのです。

今回紹介したのは基本のデザインでしたが、裾がデザインのポイントになるような編み方もまだまだたくさんあります。基本の裾の編み方に慣れてきたら、デザイン性が高い裾の編み方にも挑戦してみるのもいいのではないでしょうか。

編み物資格を通信講座で取得できるSARAスクールジャパン

関連記事一覧