毛糸を知って楽しく編み物をしましょう-8
毛糸の種類と棒針編み・かぎ針編みにお勧めの毛糸について
毛糸にはさまざまな種類があります。その中の一例をご紹介します。
ストレート…太さや撚り方が均一でまっすぐな糸です。
モヘア… モヘア(アンゴラ山羊の毛)が入った毛足のある糸です。
ツィード… ネップ(節やかたまり)がところどころに混ざった糸です。
スラブ… 不規則に節のある、太さが均一でない糸です。
ループ… 表面に糸の輪(ループ)をほどこした糸です。
色々あって迷うかもしれませんが、編み物に慣れるまでは、かぎ針編みの場合は、特にストレートヤーンで編むことをお勧めします。目を見て拾いながら編むので編み目が見やすい糸が適しています。ファーやループヤーン以外がいいと思います。ループヤーンなどの編み目が見えづらいものや、モヘアなどの毛糸は、間違えて編んでしまったときほどきにくくやり直しができないものもあるからです。
棒針の場合はひと目ひと目が針にかかっているので、さほど、編みにくさはどの毛糸に関しても気になりません。なので、そこまでストレートヤーンにこだわる必要はありません。むしろ、慣れない始めのうちはストレートヤーンで編むと編み目が不ぞろいなのが目立ってしまうので、スラブヤーンなどで編んだ方がいいかもしれません。
毛糸の使用量の見積もりについて
編物の本を見て、編みたいと思った見本とは違う毛糸を使いたいけれど、どの位の量を購入すればいいのか分からなくて悩んだことがあると思います。けれども本には、指定糸を使わない場合の毛糸使用量について何も書かれていないことが大半です。ということは指定糸以外で編む場合、どの位の量の毛糸が必要になるかを自分で考えなくてはならないということになります。
毛糸使用量は、重さ(g) と糸長(m)どちらで考えたほうがいいのでしょうか
見本・サンプルと同じものを編むという事は、見本と同じ「面積」の編地を作るという事になります。その毛糸使用量を見積もる基準としては、「重さ」と「糸長」があります。どちらがよりふさわしいのでしょうか。幅10㎝のメリヤス編みには約40㎝の毛糸を使うといわれています。「糸長」と「編んだものの横幅」にはかなりの比例関係があるといえます。「編んだものの横幅」と「編んだものの縦の長さ」を掛け合わせたのが、「面積」になります。そう考えると、「糸長」と「面積」にはかなりの比例関係があることがわかります。それに対して、「重さ」と「面積」には直接の比例関係はありません。布の場合で考えてみると、同じ型紙でブラウスを作る場合でも、厚手のツイードで作った時と薄いシフォンで作った時とでは、使った布の「面積」は同じでも「重さ」は大違いとなります。「重さ」と「面積」にも関係性はありますが、「比重」とか「(編地や布の)厚み」等いろいろ他の要素も加わってくるので、単純な比例関係ではないと言えます。そう考えていくと、「重さ」より「糸長」を基準にして考えるほうがいいという結論に至ります。見本と違う糸で編む際は、「糸長」を見本と照らし合わせて毛糸使用量を見積もるとだいたいの使用量がわかるのでその量を参考にして購入しましょう。しかし、もっとそれ以上に正確に使用量を見積もりたい場合は、細かく計算していくしかありません。計算方法が載っている本が市販されているので、そちらを参考にして計算してみて下さい。