毛糸を知って楽しく編み物をしましょう-4
毛糸の太さと表現・番手について
毛糸の太さで「並太毛糸」とか「中細毛糸」など、糸の太さを表す言葉を聞いたことがあると思いますが、一般的に使われている太さの表現は、太いほうから「超極太(極々太)」→「極太」→「並太」→「合太」→「中細」→「合細」→「極細」→「超極細(極々細)」があります。これらの基準は、「恒重式番手法」というもので表します。番手の数が糸の長さに比例し、重さに反比例する表し方です。もっと言うと、番手の数字が多くなるほど糸は細くなるということです。重さが1,000gで長さが1,000mある糸の太さを1番手といい、1,000gの糸が2,000mであれば2番手、3,000mであれば3番手と言います。また、18番手の単糸を4本撚り合わせたものを、4/18と表現します。毛糸の太さを目安として表すと、
超極細 … 32~42番手、単糸2本
極細 … 18~24番手、単糸2本
合細 … 18~20番手、単糸3本
中細 … 16~18番手、単糸4本
並太 … 8~14番手、単糸4本
極太 … 5~6番手、単糸3本
極々太 … 3~1番手、単糸3本
これと照らし合わせれば、その毛糸がどういう太さなのかがわかります。例として、リッチモア スペクトルモデムを考えます。これは、40g玉巻80m、4本撚りです。つまり、単糸1本では10gで80m、1,000mでは8,000mとなりますから、単糸は8番手です。これが4本撚り合わさっているので、「並太」となります。ただ、糸の素材によっては、番手の割には見た目に太かったり細かったりすることがあります。
それをもとに、糸の太さで棒針号数を分類すると
超極細 … 棒針0号未満 レース針2号(1.50mm)
極細 … 棒針0号~2号 かぎ針2号
合細 … 棒針1号~3号 かぎ針2〜3号
中細 … 棒針2号~4号 かぎ針2〜4号
合太 … 棒針4号~7号 かぎ針3〜5号
並太 … 棒針7号~10号 かぎ針5〜7号
極太 … 棒針10号~15号 かぎ針8〜10号
超極太 … 棒針7mm以上 かぎ針7mm以上
毛糸の形状について
毛糸にはベーシックなストレートヤーンをはじめ、糸に装飾効果を持たせたファンシーヤーンがあり、糸の撚り方や形状によってデザインを左右します。ここではファンシーヤーンの種類をご紹介します。
スラブヤーン …糸のところどころに、太いところと細いところが混じったような形状の毛糸です。通常の毛糸は、細い綿状の繊維を平行に引きそろえる作業を何度も繰り返し、さらに撚りを入れながらまっすぐにしていきますが、このときに人工的な節を作ったのがスラブヤーンです。ファンシーヤーンのなかでも比較的編みやすい糸です。
ループヤーン …糸の回りにループがついたループヤーンは、糸の撚りの回数の差を利用して作った毛糸です。糸にたくさんの撚りを加えるとまっすぐな糸は自然にカールします。このカールを利用したのがループヤーンです。また、このループが細かくなった毛糸をブークレヤーンといいます。
テープヤーン …平たいテープ状に織ったり編んだりした毛糸で、リリヤーン、スピン、リボン、ラッセルと4種類に分けられます。それぞれ立体的になって編地におもしろい表情がでます。
ファーヤーン …毛足の長さが特徴的なファータイプの毛糸で、マフラーやカーディガン・ベストなど、作るアイテムがゴージャスに仕上がります。しかし、一言でファーヤーンといっても素材や構造はそれぞれ異なります。編むのが難しいため、上級者向けの毛糸といえます。
このようにファンシーヤーンはそれや形が様々であるため、表情豊かな編地が楽しめます。それぞれの特徴を活かして編み物を楽しんで見て下さい。