毛糸を知って楽しく編み物をしましょう-6
毛糸の材質について
大きく分けると3つに分かれます。動物性の材質・植物性の材質・人工による材質です。
動物性の材質…ウール(羊)・アルパカ・カシミヤ(ヤギ)・アンゴラ(うさぎ)・シルク(蚕)など、ふんわりとした肌触り、保湿・耐久性に優れています。編むのに適しているのは、帽子や手袋、靴下からウェアーまでほとんどのアイテムに向いています。
植物性の材質…コットン(綿)・リネン(麻)など、さらっとした肌触りで吸水・耐久性があります。編むのに適しているのは、糸のしっかり感を活かしたバッグ・マットなどで、繊細な糸はストールなどの羽織ものが向いています。ユーカリの繊維が入っている糸で編んだストールは暑い季節のさわやかUVアイテムとなります。
人工による材質…アクリル・ポリエステル・混紡糸など。近頃はユーカリや竹、廃ジーンズを利用した素材を混ぜている糸もあります。それぞれに風合いが違い、発色に優れバリエーションが豊富です。編むのに適しているのは、水に強いので、ボトルカバーやエコたわし(アクリル100%に限る)発色の良さからあみぐるみやポーチなどに向いています。
ゲージについて
毛糸を選ぶとき、指定の糸と同じ仕上がりにするためにはゲージというものをとる必要があります「ゲージをとる」というのは、たてよこ15cm~20cmほど試し編みをしてみて、その中の10センチ角の中に何目・何段編めるか数えることです。これによって同じサイズに仕上がるかどうかが決まってきます。
棒針編みで編む場合のゲージについて
本のレシピにはだいたい作品につかった毛糸のゲージが載っています。そして、毛糸を選ぶ時はラベルに書いてあるゲージを照らし合わせる必要があります。これが近ければ、ほぼ本と同じサイズのものが編めるというわけです。ゲージの目数・段数は毛糸が細いほど多くなり、逆に毛糸が太いほど少なくなります。同じ並太でも、商品ごとにゲージは違ってきます。ラベルにゲージの記載がない場合は、ネットで毛糸の商品名などを検索すれば詳細を調べることができます。
標準のゲージがわかったら、今度は実際にゲージを編んでみて、自分の編む手加減が標準とあっているかの確認作業をします。指定の針で編んでみて、目数・段数が標準より多い場合はさらに太い針、少ない場合はさらに細い針で編む必要があります。
かぎ針編みで編む場合のゲージについて
毛糸のラベルに載っているゲージはほとんど棒針編み用のものが多いです。かぎ針編みの場合は、例えばモチーフを編みたい時、本の指定糸の棒針ゲージと編みたい毛糸の棒針ゲージを比べてみて、近い毛糸を選んでから、かぎ針でモチーフを1枚編んでみます。本にモチーフのサイズが載っているので本のサイズとの違いを確認し、大きければ小さい針小さければ大きい針で編んでみるといいでしょう。一度棒針編みでゲージをとってから、かぎ針編みのゲージをとるということになるので多少の手前がかかりますが、慣れてくればさほど気にならなくなります。
マフラーやストールなどサイズの誤差がそれほど気にならないものはあまり神経質にならずに、まずはやってみる、という気持ちでゲージをとらずに編んでみてもいいと思います。