編み物で作るパッチワーク
編み物でのパッチワークは通常、かぎ針でのモチーフ繋ぎを指します。
同じ模様でも糸を変えれば春夏、秋冬のどちらにでも対応できるという利点があるので、その利点を生かして春夏はコットンなどのさらりとした涼しいものを、秋冬はウールやモヘアで暖かく仕上げます。
基本のモチーフの形は円形、正方形、三角形とあり、それぞれを編みつないで大きな一枚の編み地とします。
初心者向きのかぎ針編みです。
パッチワーク、編みつなぎでの基本
基本のモチーフの形は円形、正方形、三角形とあり、それぞれを編みつないで大きな一枚の編み地とします。パッチワークとは小さな布地を縫い合わせて大きな布地を作る技法を指します。故に編み物でのパッチワークは繰り返しになりますが、モチーフを編みつないでいく技法が入ります。
かぎ針でのモチーフ繋ぎは全てのモチーフが同一の寸法でないと歪んだりひきつったりしてしまいます。それを防ぐために無駄が出ますが、編む手が安定してモチーフが同一の寸法で編めるようになるまで数枚編みます。この作業にはモチーフのパターンを暗記する目的でもあります。
それではかぎ針を使用して制作できるパッチワークでのアイテムを説明します。
ショール
モチーフを任意の大きさになるまで複数枚編みつないで制作する定番のアイテムです。
昔からあるものですのでパターンは沢山、出版されています。
ショールの形は長方形のもの、三角形に仕上がるものの2種類に分けられます。編みやすいのは長方形のもので、三角形のものは編み間違いをしやすいので気をつけてください。
テーブルセンター
正方形と長方形があります。使用するモチーフの形は正方形、三角形です。日本には元々テーブルセンターという文化はありませんので違和感があるかもしれませんが、現在の住宅は西洋建築になっており室内も洋風が多くなってきていますので、玄関の靴箱の上や、化粧台の上、食事の時に用いります。
テーブルセンターには固くのり付けをして仕上げます。
ベッドカバー
日本ではあまり知られていませんが、昔から海外ではよくベッドカバーも制作されています。ベッドカバーの場合は重いと寝苦しくなるために防寒用ではなく、見た目を重視したインテリア的なものです。また、日本でのベッドカバーとは異なり、実際にはモチーフ繋ぎで作られた大きな一枚の編み地を掛け布団のようにかけるだけで使用します。
実際的な日本での使用としては上気した重さの点からやはり冬用は好ましくなく、海外と同じように掛け布団の上にさらに一枚かけると行った使用方法が良いでしょう。
この場合の制作は単純に大きな編み地を作るだけでも良いですし、その編み地を市販のベッドカバーに縫い付けても良いでしょう。
敷き毛布
敷いて寝るものですからベッドカバーとは異なり重さを考慮する必要はありません。代わりにやはり寝心地をよくするために凹凸の多い模様は避けて制作します。
編み糸はウールが適しています。
クッションカバー
モチーフ繋ぎでクッションよりもひと回り大きな編み地を2枚編み、3辺をすくいとじで縫い合わせます。残り1辺にファスナーを縫い付けて完成です。
デザイン的に寂しいと感じるときは縁編みを編んでも良いですが、やはりゲージの計算が必要です。
初心者の方やゲージの割り出しが苦手な方は別にリボンを編んでそれをクッションカバーに縫い付けてゆくと引き吊れや弛みといった失敗が防げます。
クッションカバーも人体に使うものですので、使用感を重視したデザインを選びます。