編み物で使う毛糸の特徴

編み物に使う糸には様々な種類があります。模様と糸との相性の良し悪しはよく知られていることですが、意外にも糸の選択が健康を左右する場合もあります。

縄編み模様に適した糸、適さない糸。透かし模様に適した糸、適さない糸。赤ちゃんや子供、お年寄りの持ち物、着衣に適する糸、適さない糸。アレルギーを持つ方に適した糸、適さない糸。といった具合です。

ここでは4点挙げます。

縄編み模様に適した糸、適さない糸

縄編み模様に適した糸は毛足が短く、糸の撚りがふんわりとかかっている糸です。男性のマフラーやセーターによく使用される糸です。毛足が長い糸は縄編み模様を入れても毛足が模様を隠してしまい、埋もれた感じになってしまいます。また丁寧に編んでいても雑な印象を与えてしまいます。

透かし模様に適した糸、適さない糸

編み物で作れる模様は様々なものがありますが透し模様は比較的、糸を選ばず、好みの糸で編めます。

毛足の長い糸を使うと透し模様の透け感が柔らかくフェミニンに出てくれます。毛足の短い糸は模様がはっきりと出る為、透し模様自体の美しさが際立ちます。

それ以外にもカールがかかった糸や、リボンのように平たい個性的な糸を使うと面白い模様が作れます。

赤ちゃんや子供、お年寄りの持ち物、着衣に適した糸、適さない糸

気をつけていただきたいのが火の事故です。現在40代〜ぐらいの方が子供の頃によくあった事故で、子供が来ている服に石油原料の化繊が使われている場合、その化繊にお父さんのタバコや花火などで火が子供の持ち物や着衣に触れ、一気に燃え上がる事故です。

現在の化繊は進化していて糸の質としては決して悪いものではありません。天然素材より優れているものもあります。

しかし、石油原料の化繊は燃えやすいという特性までは無くなっていませんので、火が着くと糸自体が燃え上がってしまい事故につながります。

そういった意味合いで、赤ちゃんや子供、お年寄りには使用するべきではありません。

適しているのはやはり天然素材です。天然素材は燃えだすとなかなか消えませんが、火が着くまでに、糸自身が燃え出すまで時間がかかりますので発見が早いとすぐに消す事ができるので化繊よりは安全です。

大人服に比べて子供服は布地を少量しか使っていないのに大人服と同じぐらいの価格になっているのは、安全面を考慮して化繊をできるだけ使わず、値段の高価い天然素材で作られているためです。。

火の事故を100%防げるわけではありませんが、赤ちゃんや幼い子供、お年寄りの持ち物や着衣に使うのでしたら、価格は高めですが出来る限り天然素材を天然素材を使うようにします。
また、赤ちゃん、乳幼児、子供はまだ肌が弱いので毛足の長いものは肌をこすってしまう為お勧めできません。

アレルギーを持つ方に適した糸、適さない糸

意外かと思われますが、糸を正しく選択することによって、アレルギー反応を軽減することができます。

編み物は糸から布地を編んで作るという、言わばオーダーメイドな着衣です。その利点の一つとしてある体質に合わせた糸の選び方です。

アレルギーを持った方に適さない糸

毛足の長い糸です。モヘアに代表される毛足の長い糸は花粉やハウスダストなどのアレルギー物質が毛の中に潜り込んでしまい、着用されている方がアレルギー反応を起こします。アレルギーを持っていない人でも毛足が首に触ると痒くなる人もいます。アレルギーを持つ方だけでなく敏感肌や乳幼児でも場合によっては痒みが出ることがあります。

撚りの甘い糸です。撚りがあまりかかっていない糸も上記と同じ理由でアレルギーを持った方には適しません。

アレルギーを持つ方に適した糸。

撚りがかかった毛足の短い糸です。アレルギー反応を100%防ぐことは不可能ですが、撚りがかかった毛足の短い糸は花粉やアレルギー物質が毛足が無いぶん潜り込みにくいので、アレルギーを持った方も使用できます。オーガニックの糸が入手できるのであれば、オーガニックで撚りのかかっているものが最も適しています。編み地にも模様がなく、平面に近づけば近づくほど、アレルギーを持つ方の体に優しい編み地になります。

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